説教題:「主の来臨の希望」

加藤智恵 牧師

聖書:エレミヤ書 33章14~16節、

ルカによる福音書 21章25~36節

新約聖書の最後はヨハネの黙示録22章20~21節です。「以上すべてを証しする方が言われる『然り。私はすぐに来る。』アーメン、主イエスよ、来てください。主イエスの恵みが、すべての者と共にあるように。」という言葉で終わっています。エミール・プルンナーという神学者は、再臨の信仰を大変重んじていて、「再臨の期待を持たないイエスに対する信仰は、全くの不渡り手形や不真面目な約束に等しい。再臨の期待のないキリスト信仰なるものは、行方不明な階段であるというより、登って行ったら、先が途切れていたという階段にも等しい」と述べています。

本日のルカによる福音書21章25~36節では、3つの小見出しがついています。まず「人の子が来る。」これは終末の時です。太陽と月と星に徴が現れる。地上では海がどよめき荒れ狂い、諸国の民はなすすべを知らず、不安に陥る。人々はこの世界に何が起こるのかとおびえ、恐ろしさのために気を失うだろう。しかし、その時に私たちはキリストが大いなる力と栄光を帯びて、雷に乗ってくるのを見ることができるのです。次に「いちじくの木」によって譬えます。いちじくの木に葉が出始めれば、夏が近いと分かります。そのように、天体が揺り動かされる現象が現れたら、神の国が近づいているのを悟りなさい、と書いてあります。3つ目には、私たちにその日が罠のように襲うことがないように、「何時も目を覚まして祈りなさい」、と書いてあります。イエス様は、私たちキリストを信じる者のために、主の来臨の時を懇切丁寧に説明してくださり、主の日に救いから漏れないようにと、私たちのために切に願っておられるお方です。

旧約聖書のエレミヤ書33章14~16節には、「見よ、私がイスラエルの家とユダの家に恵みの約束を果たす日が来る。その日には、ユダは救われ、エルサレムは安らかに住まう都となる」と救いの預言が書いてあります。

今日から待降節が始まります。ろうそくが今日は一本灯されました。一本、二本、三本、四本と毎週ろうそくの光が加わります。そして私たちのためにお生まれになったイエス様の誕生日であるクリスマスがやってきます。私たちはイエス様の誕生を心からお祝いできるように心を備えつつ、このアドベントの日を過ごしていきたいと願っています。

説教要旨(12月2日(日))