「信仰」 加藤 智恵 牧師
ヨハネの手紙 一 ５章１～５節
ヨハネの手紙の筆者は、ヨハネによる福音書を書いたヨハネだと言われています。僅か５節しかない短い所からの説教です、
本日の聖書個所は、正しい信仰に立つ者は、悪の世に勝つことが書かれています。ヨハネはこの世は闇、悪の世界ととらえています。しかし、闇の世界の中で生きていても、イエスが救い主であると信じる人は、神から生まれた人です。神から生まれたということは、神の遺伝子、つまり神の本質を内に持っているということです。だから世に勝つのです。
人が洗礼を受ける動機はそれぞれに違っていますが、神が選び、神から生まれると聖書でははっきり言っています。私たちは皆、神から生まれたのです。生んで下さった神様を愛する人は、同じように神から生まれた兄弟姉妹を愛するようになります。ここに兄弟愛が生まれます。
兄弟愛とは、どういう性質の愛でしょうか。それは神を愛し、その掟を守ることです。単なる人間的な愛情とは違います。そのことをよく理解しないと、一般社会のように、兄弟的な甘え、人間的親しさ、気心の知れた人々との楽しい交わり、傷のなめ合い、よそ者の排除と言った、閉鎖的な交わりとなってしまいます。
クリスチャン同士の関係は、いつでも神を愛して、その掟を守ることが土台です。そして初めて本物の愛となるのです、その掟を守ることは、私たちには大変なことのように思えますが、難しいことではありませんと聖書には書いてあります。私たちは皆、神から生まれたのですから、神の遺伝子を持っており、神の本質を内に持っています。だから、この闇の世に打ち勝つことが出来るのです。そのような信仰に私たちが立つ時に、勝利者となるのです。ヨハネは５節でもう一度、誰が世に打ち勝つか、イエスが神の子であると信じる者ではありませんか、と強調しています。
私たちはイエス様から、高価な恵みを頂いています。これからの一週間も、神から生まれた者であることを心に刻み付けて、悪の世に打ち勝つ信仰を目指して、歩んで行きたいと願っています。