「イエスの恵み深い言葉」  加藤智恵 牧師

イザヤ書 55章1~11章、ルカによる福音書 4章14~21節

 

イザヤ書は66章から成る大預言書です。イザヤ書は3人の預言者によって書かれたと言われています。第1イザヤは39章までで、40章から最後の66章までは、2人の預言者によって書かれたと言われています。本日の聖書箇所は55章ですが、これは第3イザヤによって書かれたと言われています。神の言葉には力があるという内容が書かれています。

今、神の民にとって必要な事は、神の前に出て聴き従う事だけです。神のもとに来れば、良い物を食べる事が出来るのです。私に聴き従えば、良い物を食べる事ができる。あなたたちの魂は、その豊かさを楽しむだろうと書いてあります(2節)。異邦人も信仰によって神の民とされ、神の愛と恵に預かる事が出来るようになるという預言も書かれています(5節)。700年後の救い主イエス様による世界的な贖いについて預言しているのです。

イザヤの預言が700年後に成就して、救い主イエス様が誕生されました。そしてイエス様はエルサレムではなく、異邦人のガリラヤと蔑まれていたガリラヤ地方で伝道を開始されました。イエス様はナザレに来て、安息日に会堂に入り、聖書を朗読しようとして立たれました。すると預言者イザヤの巻物が渡されました。それをお開きになると、イザヤ書61章の貧しい者への福音の個所が目にとまりました。そして「主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれたからである。」と言われました。会堂の人々が注視する中で、イエス様は「この聖書の言葉は、今日あなた方が耳にした時実現した。」と話し始められました。かつてこのように話す人はいなかったのです。イエス様の言葉は預言の通り、恵み深い言葉でしたから、皆は驚きイエス様をほめたたえました。まさしく神の言葉が語られたからです。

イエス様の言葉は私たちにも驚きを与えます。イエス様の言葉は永遠に変わることがありません。預言は必ず成就します。

待降節第2主日になりました。この世は暗くても、闇を照らす光がこの世にお生まれになりました。イエス様を信じる者には、喜びと救いが訪れるのです。信じる者となりましょう。

説教要旨(12月9日(日))