「主の弟子となる」 加藤 智恵牧師
ヨハネによる福音書 1章35~51節  サムエル記 上 3章1~10節

本日の聖書個所は、イエス様が選ばれた最初の弟子たちの事が書いてあります。バプテスマのヨハネは歩いている主イエスを見つめて、「見よ、神の小羊だ」と言いました。弟子のアンデレはそれを聞いてイエスに従いました。主イエスは従って来る弟子に「何を求めているのか」と尋ねられます。アンデレは「どこに泊まっておられるのですか」と質問します。すると、主イエスは「来なさい。そうすれば分かる」と言われました。彼らは主イエスについて行って、どこにイエスが泊まっているかを見ました。それがどこだったかは、何も書いてありませんが、そこで主イエスがメシアであることを知るような所だったと思われます。そしてアンデレは自分の兄弟シモンに会って、「救い主に出会った」と伝えます。主イエスはシモンを見つめて「あなたはヨハネの子シモンであるが、ケファ「岩」と呼ぶことにする」と言われました。
シモンを選んだ主イエスは、その翌日、ガリラヤへ行こうとした時に、フィリポに出会って、「わたしに従いなさい」と声をかけられました。フィリポは次にナタナエルに出会い、「私たちはモーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に出会った。それはナザレの人で、ヨセフの子イエスだ」と言います。フィリポがナタナエルを主イエスの所に連れてくるのを主イエスは見て、「見なさい。まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない」と言われました。このようにして連鎖的に、主イエスを信じる弟子たちが選ばれて、主イエスに従ってゆきました。主イエスは4人の弟子たち一人一人に声をかけられて召されたのです。
次に旧約のサムエル記に移ります。サムエルは子のないハンナが祈りに祈って主に願って授けられた子です。サムエルは乳離れすると、祭司エリのもとで神に仕えていました。主に捧げられた子どもだったのです。エリは高齢になって、目がかすんでいました。息子たちはならず者で、主を知ろうとはしませんでした。そこで主は、「わたしは、わたしの心、わたしの望みのままに事を行う忠実な祭司を立てる」と言われました。それがサムエルでした。
サムエルが神殿に寝ている時に、主はサムエルを呼ばれました。サムエルは「ここにいます」と言ってエリのもとに走って行きます。サムエルはまだ主の声を聞いていませんでした。このようなことが3度おこり、祭司エリはサムエルを呼ばれたのは主である事を悟り、再び呼びかけられたら「主よ、お話しください。僕は聞いております」と答えなさいと教えました。そして翌日、主はまたサムエルを呼ばれました。サムエルは「どうぞ、お話しして下さい。僕は聞いております」と答えました。このようにサムエルはこの後、神に仕える祭司となる呼び掛けを聞いたのです。
主イエスは、最初に選ばれた4人の弟子の、アンデレ、ペトロ、フィリポ、ナタナエル、それぞれに声をかけられ弟子とされました。そして、サムエルも同様に神から呼びかけられ、エリに次ぐ預言者となりました。主の呼びかけは確かなものであり、その言葉に忠実でなければならないのです。

説教要旨(1月19日)