「あなたはわたしの心に適う者」 加藤智恵牧師

ヨシュア記 3章1~17節、ルカによる福音書 3章15~22節

 

バプテスマのヨハネは、荒れ野でイナゴと野蜜を食料として生活していました。イスラエル人も罪に汚れており、罪を悔い改めなければ怒りに満ちた神の裁きが下されることをヨハネは説きました。民衆は私たちはどうすれば良いのですか,とヨハネに迫りました。ヨハネは神の導きにより、人々に悔い改めのバプテスマを説きました。ヨハネの言葉は神の力を受けて、群衆の心を捉えたのです。多くの群衆が悔い改めのバプテスマを受けました。民衆はもしかしたら、ヨハネが来たるべきメシアではないかと考えました。民衆はメシアを待ち望んでいたからです。そうした民衆の心を知ったヨハネは、自分は救い主ではないと宣言し、民衆の目をやがて来る救い主イエスに向けさせようとしました。ヨハネは救い主の前に道を備える役目を与えられたものでした。

やがて来る救い主は、ヨハネのような水のバプテスマではなく、精霊と火でバプテスマを授けます。誰でも、神と人に対する罪を悔い改めてイエスを救い主と信じるためには、精霊の働きが無ければなりません。そのイエス様もヨハネの許に来て洗礼を受けます。イエス様は民衆の一人として洗礼を受けられ、その後、民衆の中で神に祈っておられたのです。すると、天が開いて精霊が鳩のように目に見える姿をとってイエス様の上に降ってきました。民衆もそれを目撃したのでしょう。そして、天から「あなたはわたしの愛する子、私の心に適う者」という厳かな声が聞こえてきたのです。この言葉は天(神)よりの証言です。イエスが来たるべきメシアである事の証言です。

旧約聖書のヨシュア記はポイントになる事だけを説明いたします。40年間荒れ野の旅を続けてきたイスラエルの民でした。モーセは一人静かに姿を消します。そしてヨルダン川を渡って、イスラエルの民は約束の地を取得することになります。モーセの後にイスラエルの指導者として選ばれたのがヨシュアでした。モーセもヨシュアも旧約の時代に神によって選ばれた人でした。しかし、ヨシュアが来るべき人と証言したイエス・キリストは真の神であり、真の人間でした。そのイエス・キリストこそ私たちが信じる真の救い主なのです。

説教要旨(1月6日)